法律

これでわかる裁判員制度

先日、外部の勉強会で、

今年の5月21日から実施される裁判員制度についてプレゼンをさせてもらいました。

これまで、法学部生や、法律業務に関係する方の前で

話したことは数回あるのですが、

全く法律と関係のない人の前で話すのは、実は初めて。

しかも、題材は、こちらが決めたので、

聴く方が裁判員について興味があるというわけでもない。

結構、緊張するシチュエーションでしたが、

皆さん、温かく聴いてくだったおかげで、

なんとかやり通せました。

実際にTryしてみると、

・ 時間配分にもう少し気をつけるべきだったとか、

・ 「評議」「審理」等、わかってもらえるだろうと思っていた言葉が、

やはり、法律に関与しない人にはわかりにくかったとか、

・ もっと、メリハリをつけて話したいな。

とか、改善すべき点が具体的にフィードバックでき、勉強になりました。

このような機会を頂いたことに感謝ですheart04

さて、前置きが長くなりました。

お伝えしておいた方がいい要点だけPick Up!させていただきます。

(詳細をお知りになりたい方は、

最高裁判所の裁判員専用HPをご覧下さい。

なんと単身赴任の人が裁判員となった場合の交通費の計算方法等、かなりレアケースと思われる事例についても詳細に書かれていて、おもしろいです)

プレゼンの時に使用したマインドマップも末尾に掲載させていただきます。

① 裁判員って、どうやって選ばれるの?

裁判員は、1事件につき6名が選任されます。

この6名は、

事件毎に抽出された裁判員候補者(1事件に付き50名~100名)の中から、

選任手続によって、選ばれます。

裁判員候補者は、

毎年1回11月末頃に作成される選挙人名簿から

無作為に抽出された裁判員候補者名簿の中から事件毎に無作為に抽出されます。

毎年12月上旬頃、裁判員候補者名簿に載った方には、

各地方裁判所から通知書が届きます。

通知が届くと、1年間は、裁判員になる可能性があると思って心の準備をしておいて下さい。

② 裁判員に選ばれたら、何をするの?

裁判手続(審理・判決)に全て立会い、

被告人の無罪・有罪を決め、有罪の場合の量刑を決める「評議」に参加します。

評議は、通常裁判官3名と裁判員6名が非公開で行います。

裁判官と裁判員の票の重さは同じで多数決で決めます。

有罪か無罪かは、

法廷に提出された証拠だけで、起訴状記載の事実があったと認定できるか否かで、

判断されます。

「証拠から見て被告人が犯人ではない合理的な疑いが残る」場合は、

無罪と判断します(無罪推定の原則)。

これは、日常生活において、いろいろな情報である事実があったかなかったかを判断するのと同じ作業ですので、法律家でなくてもできます。自信もってやってください。

③ 裁判員をできない場合って、どんな場合?

弁護士や裁判官等の法曹関係者、

警察官、自衛官などは、職業上、裁判員になることができません(欠格事由)。

また、70歳以上の方や学生の方は、辞退することができます(辞退事由)。

また、同居家族の介護・養育等で自分がいないと支障が出る場合や、

外国に居住している場合、

自分が抜けると損失が出る仕事に就いている場合などは、辞退することができます。

但し、辞退事由は、厳格に判断されるようです。

④ 裁判員(裁判員候補者)になって気をつけることってある?

裁判員には、守秘義務があります。

公開の法廷で見聞きしたことを話すことはよいのですが、

非公開で行われる評議内容、裁判員だからこそ知りえた秘密については、秘密にしておかなければなりません。

違反すると、刑罰が科せられます。

また、裁判員に限らず、何人にも、裁判員についての情報公開の禁止が定められています。

したがって、裁判員候補者名簿に載った時から事件終了まで

出版、放送、ネット等で裁判員に選任された事実等を「公け」にすることは禁止されているので、要注意です。

特に、ブログに裁判員候補者になったという記事を書くことも禁止行為になりますので、注意してください。

なお、家族や上司、知人等に個別に話すのは「公け」に当たらず、OKです。

⑤ 最後に

裁判員制度は、健全な市民感覚を反映させる目的で制定されました。

以下、私の個人的な意見ですが、

日本の制度を見渡した場合、

この裁判員制度以上に、自分の意見を国家権力(司法)の作用に直接的に反映させることができる制度はないのではないか?と思います。

「法律(司法)は正義のための手段」

「正義は国を高める」

という法諺があります。

裁判員制度は、このような正義を担保する制度として、

国民一人一人が参加できるまたとない機会です。

裁判員に選ばれた場合には(統計上5000人に1人の確率と言われています)、

ぜひ、責任もって、積極的に参加してもらえればと思います。

長文、読んでいただきありがとうございます。

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