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裁判官の勉強

先日、調べ物をしていたら、

ふと目に留まる記事がありました。

西野喜一氏(元裁判官、現在新潟大学教授)

「裁判官の勉強について~若い人のために」

(判例タイムズ1191号2005.12.15号)

任官したての裁判官を対象に、

法律を含めて今後、裁判官としてどのように勉強してくべきか、

をテーマとした講演をまとめたものですが、

法曹全般にも当てはまると思い、

また、法曹以外の方にも当てはまるのでは?と思うので、紹介します。

自分の業界ではどうか?と考えてみるのも面白いかもしれません。

まず、1つめは、教養を高めること。

教養のあるなしは、判決の行間からにじみ出て来るものだとのこと。

西野氏は、

教養とは、時代を見据える目正義とは何か?を常に追求することとしています。

教養を高める方法として、

① 人との交流、

② 勉強、

③ 本を読むこと(文学、歴史等)、読書メモ(タイトル・著者・版元・刊行年)をつけることを推薦。

④ 最後に、思索を怠らないこととのことです。

思索を怠らないことによって、人間としての柔軟性、創造性が育まれるとのことで、

「自分で考える姿勢」を持ち続けるということかなと理解しました。

2つめは、法廷指揮について、

これは、若いうちに先輩達の法廷をたくさん見学しなさいと書いてありました(笑)。

確かに、本で読む(バーチャル)より、

よい手本となる先輩の行動(リアル)の方が何よりの手本となるのはどの業界でも同じかもしれません。

3つめ、法学について、

① 一般的に、各分野の法律について、

代表的な著作と古典といわれる位置づけの本には目を通すべき。

また、最新の法令、判例、学説については把握しなさい。

そして、突き詰めて考える姿勢を持ちなさい。

② 専門分野の確立については、とにかく、「継続」!することとされ、

継続は力なり。

1日30分続ければ、1年で180余時間、5年で900余時間にもなる!

「愚直な継続」しかないという言葉が印象に残りました。

賢い裁判官でも、やはり地道な努力しかないんですね。

1日30分の効果を改めて認識しました(がんばって続けてみよう!)

③ また、法歴史等の基礎法学については、

素養や広い視野を身につけるのに有効とのことでした。

4つめ、判決について、

① 説得力ある判決を書くためには、

とにかく名文・よい文章たくさんかつ常に読むとのことで、

なるほど!ごもっとも!

当たり前だけど、改めて指摘されると肝に銘じようと思います。

② また、語彙を増やすという点で、

漢字は表意文字なんだと、

その場を的確に表現する熟語というものがあるとのことで

西野氏は、裁判官時代、漢詩を読んでいたそうです(すごい!)

5つめ、として、

① 人の心、背景事情等を把握する能力

社会や人間に対する洞察力ということでしょうか。

② 人を育てる能力

を挙げてられます。

憲法で個人としての独立を保障されている裁判官ですが、

組織である以上、人を育てる能力が必要だと明言されていることが、

印象深かったです。

最後に、法律とは、正義のための手段なんだと、

それを扱う裁判官は「正義を実現し、不正を許さない」という識見を有するのが、

何よりも重要な資質だと思うと述べられ、

「正義は国を高める」という法諺を紹介し、

このために各能力を高めていこうと締めくくられていました。

読んで感動。

改めて、法に携わる者として気が引き締まる思いでした。

(いや~、勉強しないといけないこと一杯です!!coldsweats01

これに加え、弁護士として必要な資質とは、

・ 感受性、豊かな人間性

・ コミュニケーション能力

・ 交渉力

でしょうか。

(母としては、その他、家事・子育て・生活者としての知恵も必要なわけで…)

以上のような考え方を基に、

改めて自分が目指すべき理想像について、

どのような能力が必要かを、洗い出し、例えばマインドマップで明示すると、

・ 自分が、どの能力を補う、又は強化する必要があるのか?

・ 限られた時間の中で、各々の能力に対して、どの程度の時間配分をするのか?

(無論、長期的に、各年の重点項目を作るということも含め)

という、目的意識がはっきりするのではないでしょうか?

このように目的意識が明確になると、

日々、興味がある本を読むという行為も、

なぜ、その本に自分が興味があるのかがはっきりし、

より、その効果も得やすいのではないか、と思いました。

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コメント

 確かに法に関わる仕事をしていない私にとっても、非常にためになることがたくさん書いてあります。

1.>「愚直な継続」しかないという言葉が印象に残りました。

2.>とにかく名文・よい文章をたくさんかつ常に読むとのことで、

この二つはともに実践していこうと思います。
すばらしいレポートありがとうございます。

投稿: いしぐろあきひさ | 2009年2月 2日 (月) 06時20分

耳が痛い・・・
私にはつらいつらい内容でした・・・
最後まで活字を読むことができませんでした・・・
適当感覚勝手な持論で生きている私は根拠がない・・・
教養がない・・・
つらい・・・
あなたはえらい・・・

ほんとに爪の垢せんじたら賢くなるかな??

投稿: 口だけ番長 | 2009年2月 3日 (火) 00時28分

口だけ番長

えっ~、番長、そんなことないでしょ!

あなたの持論は、結構真理を突いていて、
とても参考になります。

そして、私も、あまりに今まで野放図に生きてきたので、少しは真面目に生きようかと、
このようにブログに書いてみたりするわけですcoldsweats01

投稿: Cate | 2009年2月 4日 (水) 23時32分

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